書籍カテゴリー:分子生物学|分子医学

臨床遺伝子医学ガイダンス

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臨床遺伝子医学ガイダンス
分子医学へのアプローチ

1版

  • 自治医科大学教授 小澤敬也 編著

定価:5,720円(本体5,200円+税10%)

  • B5判 324頁
  • 2000年1月 発行
  • ISBN978-4-525-05011-5
  • ISBN4-525-05011-X

概要

DNA,RNAやタンパク質を個々に調べる技術が進歩し,さまざまな異常が遺伝子レベルで解明されるようになってきた.それらを系統的に学ぶための教科書はほとんどないと思われる.本書は,基礎編で,遺伝子医学を学ぶための基礎知識を重点的かつコンパクトに整理・解説し,応用編では,DNAレベルで解明の進んでいる代表的疾患・病態を分かりやすく解説する.内科系統講義を受講するレベルの学生の教科書,また,現在の遺伝子医学(分子医学)の全体像・流れを大筋とらえるための格好の参考書となろう.

目次

基礎編I 臨床遺伝子医学を学ための基礎知識の整理

 1.細胞・染色体・DNA

  A.細 胞  B.染色体  C.DNA

 2.遺伝子発現とその調節機構

  A.機能が大切か能率を優先するか,生物の選択  B.遺伝子転写単位からみたDNAの構造

  C.転写と翻訳,作業の流れとその調整機構   D.真核細胞の転写調節

 3.遺伝子の組換えと修復

  A.生理的および病的遺伝子の組換え  B.DNA修復異常と癌化を中心とする疾患

  C.DNA不安定性と疾患

 4.細胞の増殖分化とシグナル伝達

  A.増殖因子とその受容体  B.チロシンキナーゼ  C.チロシンキナーゼ以下のシグナル伝達

  D.ペプチドホルモン受容体からのシグナル伝達  E.シグナル伝達物質としてのリン脂質

 5.細胞周期と細胞死

  A.細胞周期  B.細胞死

 6.癌化の分子メカニズム

  A.癌は遺伝子の病気である  B.遺伝子変異  C.発癌に関与する遺伝子異常

  D.多段階発癌  E.遺伝性腫瘍  F.DNAミスマッチ修復異常と癌

 7.遺伝の分子機構と遺伝性疾患の捉え方

  A.単一遺伝子病と遺伝様式  B.多因子遺伝病の概念  C.遺伝子変異の分子機構

 8.細菌とウイルスの分子生物学

  A.細 菌  B.ウイルス

 付1. ミトコンドリアの分子生物学
/
付2. 染色体テロメアと細胞の老化・腫瘍化

  /
付3. 感染症の分子疫学―MRSA

基礎編II 臨床遺伝子医学に役立つ遺伝子工学/細胞工学技術

 1.組換えDNA技術と遺伝子クローニング

  A.組換えDNA技術とは  B.遺伝子クローニング  C.ゲノムDNAクローニング

 2.遺伝子解析技術

  A.サザーンブロットハイブリダイゼーション法  B.ノーザンブロット法

  C.RNase protection
assay  D.PCR(polymerase chain
reaction)法

  E.PCR-SSCP法  F.FISH法

 3.遺伝子導入法とその特徴

  A.何を導入するか?  B.どのようにして遺伝子を導入するか?

 付1. アンチセンス法の原理と応用
/
付2. 発生工学的アプローチの意義とその応用

応用編I 分子病態と遺伝子診断

 1.造血器疾患

  A.造血システムの分子機構  B.再生不良性貧血の病態  C.白血病の分子病態と遺伝子診断

 2.凝固線溶系疾患

  A.欠損症と異常症の分類  B.遺伝子異常  C.血液凝固因子の異常

 3.循環器疾患

  A.心肥大  B.心不全とナトリウム利尿ペプチドホルモン  C.冠動脈再狭窄と遺伝子治療

  D.心筋症  E.不整脈  G.その他

 4.呼吸器疾患

  A.責任タンパク質の同定から遺伝子へと解析が進んだ呼吸器疾患:α1アンチトリプシン欠損症

  B.遺伝子の連鎖解析から責任遺伝子がつきとめられた呼吸器疾患:嚢胞性線維症

  C.動物の遺伝子操作で病態が解明されつつある疾患:肺胞タンパク症

  D.特定の染色体や遺伝子の異常(変異)と発症との関連を検討中の呼吸器疾患

  E.悪性腫瘍  F.感染症

 5.消化管疾患

  A.消化管悪性腫瘍の遺伝子異常と診断的応用  B.消化性潰瘍と分子生物学

  C.炎症性腸疾患のモデルと病態  D.腸管運動異常と分子生物学

 6.肝疾患

  A.肝炎ウイルスと肝炎・肝硬変・肝癌  B.代謝性肝疾患と遺伝子異常

 7.腎尿路系疾患

  A.Alport症候群  B.多発性嚢胞腎  C.Bartter症候群とGitelman症候群

  D.Liddle症候群  E.偽性低アルドステロン症I型

  F.Syndrome of
apparent mineralocorticoid exess type

  G.腎性尿崩症  H.Dent病

 8.内分泌疾患

  A.内分泌腺の発生・分化の異常  B.ホルモンおよびホルモン受容機構の異常

  C.多腺性内分泌腺異常症  D.その他

 9.糖尿病と肥満

  A.糖尿病遺伝子  B.肥満と遺伝子

 10.脂質代謝異常と動脈硬化

  A.早発性動脈硬化を生じる脂質代謝異常症  B.変性LDLの取り込み機構

  C.動脈硬化病変の形成過程と崩壊

 11.免疫疾患

  A.免疫応答と病態  B.抗原特異的免疫応答の解析  C.T細胞研究

  D.Th細胞のサブセット(Th1/Th2)  E.Fcレセプター  F.即時型アレルギーの機構

  G.免疫不全を生じる遺伝子異常  H.免疫疾患における遺伝学的解析

 12.神経筋疾患

  A.アルツハイマー病  B.プリオン病  C.トリプレットリピート病

  D.筋ジストロフィー  E.channel
disease

応用編II 遺伝子工学の治療への応用

 1.遺伝子組換え医薬品の開発と臨床応用

  A.抗腫瘍性サイトカイン  B.造血因子  C.その他の臨床応用  D.今後の課題

 2.遺伝子治療

  A.遺伝子治療とは  B.遺伝子治療の概観  C.実際の応用例

応用編III ヒトゲノムプロジェクト

 ヒトゲノムプロジェクト

  A.ヒトゲノムプロジェクトの生い立ち  B.ヒトゲノムプロジェクトの現状

  C.ヒトゲノムプロジェクトの意義と影響

  /
付 ポスト・ゲノムプロジェクト

応用編IV 医療経済学/社会医学/生命倫理学からみた遺伝子医学

 医療経済学/社会医学/生命倫理学からみた遺伝子医学

  A.医療経済学からみた遺伝子医学  B.社会医学からみた遺伝子医学

  C.生命倫理学からみた遺伝子医学